これならできる!特定技能・建設分野の面接で使える質問例と評価ポイント
「外国人の面接なんて初めてで、何を聞いたらいいか分からない…」そんな不安を感じている採用担当の方も多いはずです。ですが、ポイントを押さえれば難しく考える必要はありません。この章では、実際の現場で使われている質問例や、見逃してはいけない評価の視点を紹介します。読み終えるころには、「これなら自信を持って面接できそうだ」と感じていただけるはずです。
経験・技能・態度——まず押さえるべき5つの評価観点
外国人の面接で大切なのは、「感覚」ではなく、「見るべきポイント」を事前に定めることです。建設分野では特に、実務に直結するスキルやチームワークへの適応力が重要になります。以下の5つの観点を面接の軸として意識してください。
- これまでの経験(実際にどの工種で働いていたか)
- 技能レベル(資格の有無や実務でできること)
- 仕事に対する態度(指示への反応や安全意識)
- 日本語の理解力(最低限の意思疎通が可能か)
- 定着の可能性(なぜ日本で働きたいか、その理由の深さ)
たとえば、「なぜ建設の仕事を選びましたか?」という質問からは、本人の覚悟や仕事観を引き出すことができます。こうした評価軸があれば、感情に左右されず、納得感のある判断ができるようになります。
よく使われる質問例とその意図
質問は「聞くだけ」では意味がありません。聞いたあとに「何を見ているのか」が明確であることが大切です。以下に、実際の現場でよく使われている質問と、その背景にある意図を紹介します。
- 「前の仕事では、どんなことをしていましたか?」
→ 実務経験の具体性を確認します。説明に詰まる場合、実際の経験が浅い可能性があります。 - 「今まででいちばん大変だった仕事は何ですか?」
→ 忍耐力や困難への対応力を探ります。建設の現場は思うようにいかないことも多く、ここでの答えにリアリティがあるかが鍵です。 - 「なぜ日本で働きたいと思いましたか?」
→ 定着性の確認です。「お金のため」だけではなく、目的や将来のビジョンがあるかどうかがポイントです。
このように、一つ一つの質問に「目的」を持たせることで、面接が“聞き流す場”ではなく、“見極める場”になります。

「続く人・辞める人」はここで見抜ける
「働きはじめても、すぐ辞めてしまうのでは?」という不安は、多くの企業に共通しています。しかし、面接で適切に見極めれば、そのリスクは大きく下げられます。
たとえば、質問への受け答えがすべて「はい」「いいえ」だけの場合、受け身の姿勢が強く、現場での応用力に欠ける可能性があります。一方で、自分の言葉で体験を話せる人は、現場でも柔軟に対応できる傾向があります。
また、「休みの日は何をしていますか?」という一見雑談のような質問にも意味があります。趣味がある人はストレス耐性が高く、長く働けることが多いからです。
面接はあくまでも“未来を予測するための時間”です。その精度を高めることが、採用の質を上げ、現場の安定につながります。

面接の進め方に迷わない!当日の流れと役割分担マニュアル
質問例が分かっても、実際の面接をどう進めればいいのか分からない…という声をよく聞きます。特に、外国人との面接は通訳が入ったり、文化の違いがあったりと不安もつきものです。この章では、当日の流れをスムーズに進めるための基本構成と、役割分担のコツ、そしてやってはいけないポイントを具体的に紹介します。面接当日、「これで大丈夫」と思えるよう、しっかり準備していきましょう。
面接の基本タイムスケジュールと進行の流れ
面接は「段取り」で決まります。緊張を和らげ、必要な情報をしっかり引き出すには、シンプルで無理のない構成が必要です。以下は、30分程度の面接でよく使われる流れです。
- あいさつと自己紹介(3分)
企業側と通訳の簡単な自己紹介。応募者の緊張をほぐします。 - 書類確認(5分)
在留カード、試験合格証、履歴書の確認。事前に支援機関と連携しておくとスムーズです。 - 質問タイム(15分)
事前に準備した質問リストに沿って、応募者の話を引き出します。 - 逆質問タイム(3分)
応募者からの質問を受け、意欲や理解度を確認します。 - まとめと終了(2~3分)
合否連絡の時期や今後の流れを簡単に伝えて終了します。
時間をかけすぎると逆に混乱することもあるので、「短く、明確に」が大切です。
通訳がいる場合・いない場合の進め方の違い
通訳がいる面接では、「自分たちのペースで話すこと」が落とし穴になりがちです。言葉の間に“ワンクッション”入るため、普段の2倍の意識で「ゆっくり、短く、分かりやすく」話すことが求められます。
また、通訳を使うと「正しく伝わっているか不安」という声もあります。そこで大事なのは、「一度に複数の内容を話さないこと」。
例えば:
✕「日本語がどれくらい話せて、現場ではどんな工種をやってきたか教えてください」
○「日本語はどのくらい話せますか?」→返答確認→「どんな工種を経験しましたか?」
通訳者は支援機関や紹介会社のスタッフであることが多いため、事前に「専門用語の理解度」「通訳経験」を確認しておくと安心です。
なお、通訳なしで行う場合は、質問を事前にやさしい日本語にしておくことが重要です。
(例:「なぜ日本に来ましたか?」→「どうして日本に来たのですか?」)
面接でやってはいけない質問・対応とは
外国人との面接では、無意識のうちに“文化的な地雷”を踏んでしまうことがあります。
以下は避けるべき質問と対応です。
- 宗教や民族に関する質問
「あなたは何教ですか?」「断食はいつですか?」などは、個人の信仰の自由に関わります。 - プライベートすぎる質問
「恋人はいますか?」「実家は裕福ですか?」などは、日本でもハラスメントに該当します。 - あいまいな表現
たとえば「うちの現場は少しキツいけど、まあ大丈夫でしょ?」など、抽象的な言い方は誤解を生みます。
評価をするのは大切ですが、「上から目線」になってしまうと、せっかくの応募者を不安にさせてしまいます。
面接は、見極める場であると同時に、「あなたを歓迎しています」というメッセージを伝える場でもあります。

面接前にやっておくべき準備:見落とし防止チェックリスト(渡日前の海外面接)
「現地面接の日が近づいてきたけど、何を準備すればいいか分からない…」
そんな不安を感じている採用担当の方も少なくありません。日本での採用とは違い、特定技能の海外面接では、確認すべき書類や支援機関との連携、評価シートの整備など、事前準備が合否やミスマッチ防止に直結します。この章では、渡日前の現地面接(在留資格申請前)に必要な準備を、具体的なチェックリストとして整理しました。
応募者情報と確認すべき基本書類
海外面接では、まだ在留カードは発行されていません。そのため、面接前に確認すべきは「応募資格を満たしているか」と「実務に耐えうる人材か」を判断するための資料です。
- パスポート(または本人確認書類)
→ 本人確認および氏名・国籍・生年月日の照合に使用します。 - 技能評価試験の合格証明書(建設分野)
→ 建設分野の「とび」「型枠」「鉄筋」など、どの職種に合格しているかを確認。試験実施機関の署名や発行日が明記されているかもチェックしましょう。 - 日本語試験(JFT-BasicまたはJLPT N4以上)の合格証明
→ 受験番号と合格年月日を確認し、本人の言語理解力を見極める準備に役立てます。 - 履歴書・職務経歴書(母国語または日本語訳)
→ 過去の職歴、経験年数、業務内容を把握します。実務経験があると称していても、実際には補助作業しかしていないケースもあるため、内容の具体性に注意しましょう。 - 顔写真付き証明書(本人の写真確認のため)
→ 本人照合および書類偽装のリスク軽減のため、最新の証明写真と照合します。
※ 書類一式は、事前に現地支援機関(送り出し機関)から受け取り、面接前に必ず目を通しておくことが原則です。
支援機関との連携と現地面接の調整ポイント
海外面接は、送り出し機関・通訳者・応募者の三者と自社との連携がすべてです。特に現地の文化や慣習に精通していない場合は、送り出し機関のサポートが不可欠になります。以下の点を事前にしっかり確認しましょう。
- 面接日時・場所・会場準備の段取り(Wi-Fi環境・照明・静かな場所)
- 通訳者の手配と通訳レベルの確認(建設用語の理解があるか)
- 応募者の日本語理解度と事前説明の有無(求人票内容が伝わっているか)
- 選考人数の確認と応募書類の整備状況(当日キャンセルがないか)
また、面接に使う資料(求人票、業務説明資料、評価シートなど)はすべて日本語と現地語の両方で準備しておくと、通訳トラブルを防げます。現地とのやりとりは、前日までに最終確認をしておくことをおすすめします。
面接評価シートと社内記録フォーマットの準備
現地で複数名を面接する場合、「誰が誰だったか分からない」という事態が起きがちです。そこで大切なのが、面接評価シートの事前準備と記録の標準化です。
評価シートには、最低限以下の項目を記載しておくとよいでしょう。
- 応募者名(アルファベット+カタカナ)と面接番号
- 職種別の適正(体力、反応力、集中力、受け答えの明快さなど)
- 日本語での受け答え可否(通訳有無でも)
- 志望動機の説得力、就労期間・意欲
- 総合コメント欄(採用の可否、注意点など)
現場担当者と本社人事の評価が分かれてしまうのを防ぐため、記入の仕方や評価軸は事前に社内で統一しておくことが大切です。
また、Googleフォームなどでデジタル入力を導入しておけば、その場で情報を共有・集計でき、次の選考ステップも迅速に進められます。

面接後にやるべきこと:評価と採用決定のポイント(渡日前対応)
面接が無事終わっても、「その後の対応」が曖昧だと、せっかくの努力が水の泡になります。とくに海外での特定技能面接では、合否判断のスピードや伝え方、書類の整備状況が、現地送り出し機関や応募者との信頼関係に直結します。この章では、面接直後にやるべき評価と社内決定のプロセス、さらに採用後の必要手続きを順に解説します。
合否判断は「感覚」でなく、チームで評価基準を共有する
面接後の合否は、1人の判断で決めてしまうとトラブルになりがちです。
そのためには、事前に定めた評価軸(第1章で紹介した5つの視点)をベースに、チームで共有しておくことが非常に大切です。
評価の進め方には、次の流れがおすすめです:
- 面接直後に関係者(現場責任者・人事・経営陣)で5~10分の振り返りミーティングを行う
- 評価シートをもとに、客観的に意見を出し合う
- 採用候補者の優先順位をつけ、補欠含めた「採用枠の仮決定」を行う
この段階で「直感」だけで判断するのではなく、「評価理由を言語化」しておくと、合否通知や現地機関とのやりとりも円滑になります。
採用決定後にすぐ行うべき3つのステップ
合格を出した後、やるべきことは以下の3点です。
- 合格通知の送付(現地送り出し機関経由)
→ なるべく面接後3日以内には出すのが理想です。遅れると、応募者が他社に流れてしまうリスクがあります。 - 採用者リストと申請用情報の確認
→ 合格者の氏名(パスポート表記)、生年月日、職種、雇用予定地などをまとめ、在留資格申請書類作成に進む準備をします。 - 雇用契約書(案)の作成とチェック
→ 就業条件通知書や雇用契約書のドラフトを作成し、支援機関・送り出し機関と内容確認を行います。
給与や労働時間の説明内容が、日本側と現地側でズレていないかを入念に確認することが大切です。
これらを整えて初めて、入国前申請(在留資格申請)へと進める状態になります。
入国までにやるべきこと:信頼を築く“準備の見える化”
採用が決まったからといって、放っておいてはいけません。渡航までの期間にも、しっかり準備が進んでいることを見える形で示すことが、辞退防止やモチベーション維持につながります。
おすすめの対応:
- 「今後の流れ」をまとめた資料を作成し、送り出し機関と共有する
- 入国後のサポート体制(寮、送迎、初日の案内など)を事前に説明する
- 企業紹介動画や写真を共有して、「安心できる職場イメージ」を伝える
また、できればオンラインでの顔合わせ面談を1回行い、「配属現場の責任者」「一緒に働く日本人社員」との簡単な顔合わせをしておくと、入社後の心理的なハードルを大きく下げることができます。

面接の質で結果が変わる!成功・失敗の実例と学び
同じような候補者を採用したはずなのに、「現場で定着して活躍している人」と「すぐに辞めてしまった人」が出るのはなぜか? それは、面接の中で“見抜けたかどうか”の差です。この章では、実際にあった成功例・失敗例をもとに、面接のどこが分かれ道になったのかを振り返ります。面接の質が採用の未来を決める——その理由を、具体的なケースを通して一緒に学びましょう。
【成功例】長期定着につながった面接の特徴とは?
ある建設会社が採用したベトナム人候補者は、現地面接の際に日本語力はやや不安がありましたが、「将来、日本で現場監督になりたい」という明確な目標を持っていました。面接官は、その言葉の裏にある動機を引き出すために、「なぜそう思ったのか?」「どんなことを勉強しているか?」と深掘りし、本人の姿勢と誠実さを確認しました。
入社後、その候補者は毎日メモを取り、先輩に質問を繰り返しながら努力を続け、結果的に3年近く現場で活躍しています。
この例が示しているのは、面接で表面的な答えだけを聞くのではなく、「その人の中身」を見ようとする姿勢が、定着人材を見抜くカギになるということです。
【失敗例】形式的な質問だけで“人柄”を見落としたケース
一方で、ある企業がインドネシア人2名を採用したケースでは、形式的な質問ばかりに終始してしまい、候補者の「人柄」や「態度」を十分に見極められませんでした。
結果、1人は入社1か月で突然失踪、もう1人も現場での指示に不満を持ち、半年以内に退職。後から送り出し機関に確認したところ、現地では“受け身で人任せ”な性格として知られていたことが判明しました。
面接官は「技能試験合格=仕事ができる」と判断してしまい、態度や協調性といった“目に見えにくい資質”を評価しなかったことが、ミスマッチを招いた要因となりました。
面接力を高めた企業の共通点
複数の建設会社を支援してきた中で、面接がうまくいっている企業には共通点があります。
それは、
- 「何を聞くか」だけでなく「どう答えたか」に注目している
- 通訳任せにせず、表情や間合い、声のトーンまで観察している
- 面接後のメモやフィードバックをすぐに社内で共有している
そして何より、「この人と一緒に働く未来を本気で想像している」という姿勢が、面接の言葉の端々からにじみ出ているのです。
形式や書類だけでは分からない“人間力”を見抜くには、こうした姿勢と観察力が欠かせません。

ミスマッチを防ぐ“面接力”を、今すぐ自社の強みに
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。外国人材との面接は「むずかしそう」「文化がちがうから不安」と感じるかもしれません。けれど、しっかりとした準備と観察力があれば、誰でも的確に見極めることができます。最後に、これまでの内容を整理し、「次に何をすればいいか」を一緒に確認しましょう。
チェックリストで振り返る:面接で見るべき5つの視点
特定技能・建設分野の面接で失敗しないためには、以下の5つの観点が重要でした。
- これまでの経験(どんな工種・職種を経験してきたか)
- 技能レベル(建設技能評価試験に合格しているか、どの分野か)
- 仕事に対する態度(指示への受け答え、姿勢)
- 日本語理解力(業務上の最低限の会話が可能か)
- 定着の可能性(志望動機や将来像に一貫性があるか)
この5つを軸に評価シートを作り、複数の面接官で共有するだけでも、判断の精度は大きく向上します。
特に“意欲”や“人柄”といった数値化しにくい点こそ、面接官の観察力が問われる場面です。

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制度の仕組みよりも、履歴書の見栄えよりも、
「面接の中で何を聞くか」「どう見極めるか」が、
これからの外国人材採用を左右する時代です。
現地での限られた面接時間を「形式的な確認」に使うのか、
それとも「将来の仲間を見つけるための対話の場」として活かすのか。
答えはあなた次第です。
けれど、ほんの少し視点を変えるだけで、
あなたの会社に合う、誠実で力強い仲間と出会える可能性が広がります。
「これなら自信を持って面接できる」
そう思えたなら、あなたの面接力はもう“現場の戦力確保”の第一歩です。
※本記事は2025年5月時点の情報に基づいて執筆されています。今後、法改正・制度運用変更等が行われる場合がありますので、最新情報は出入国在留管理庁やJITCOの公式発表をご確認ください。※掲載されている事例の一部は、取材結果を元に再構成しています。個人や企業が特定されないよう一部内容を変更しています。※記事内に記載された制度情報・運用情報は、法人向け人材採用の判断材料としてご活用ください。個別ケースへの適用にあたっては、専門家や支援機関への相談を推奨します。
※ 本記事で紹介している各国の「性格傾向」や「国民性」については、現場で多く聞かれる一般的な印象・傾向をもとにしています。当然ながら、個々の人材には多様な背景や個性があり、一概に国籍だけで性格や適性を判断することはできません。採用にあたっては、国籍だけでなく、人柄や価値観、コミュニケーションの姿勢といった“個人としての特性”を丁寧に見極める視点が重要です。




